軟体動物の殻が蛍光を発するメカニズムを明らかにするため、分光測色計を用いて蛍光色の物理的性質を明らかにした。化石標本が発する蛍光色と現生標本が発する蛍光色を比較すると、異なる波長組成を示すもの(例えばカワムラハデミナシ)と、似た波長組成を示すもの(ベニコチョウガイなど)とが存在した。このことから、前者は化石と現生では全く異なった色素が含まれ、後者は性質の近い色素が含まれていると考えられる。
Morizane, M. (Fac. Sci., Kyushu Univ.) and Matsukuma, A. (Kyushu Univ. Mus.): Florescens of fossil molluscan shells.